Paradox作品で使用される日本語ローカライズファイルの翻訳を補助するツール群です
- テキストを敬体(です・ます調)または常体(だ・である調)に統一する
- テキストから不要な代名詞を削除する
- テキストの一部を指定して変換する
- テキストの自動翻訳を補助する
Europa Universalis IV / Crusader Kings II / Hearts of Iron IV / Stellaris
ParaConvを使用して、自動的に英語の原文を翻訳し、さらに自動校正した例です(原文は『Extended Timeline』より引用)
使用例1
Rainfall is a critical factor to the success of our agriculture. Irrigation will help offset droughts and bring less fertile lands into cultivation.
自動翻訳後
雨は私たちの農業の成功にとって重要な要素です。灌漑は干ばつを相殺し、より肥沃な土地を耕作に役立てるのに役立ちます。
自動校正後
雨は農業の成功にとって重要な要素である。灌漑は干ばつを相殺し、より肥沃な土地を耕作に役立てるのに役立つ。
使用例2
Our astronauts have landed on the moon and have taken their first steps on its surface. Even though we weren't the first to reach the moon, this is a great accomplishment that doesn't go unnoticed by the rest of the world.
自動翻訳後
私たちの宇宙飛行士は月に着陸し、その表面に彼らの最初の一歩を踏み出しました。私たちが最初に月に到達したわけではありませんでしたが、これは世界の他の人々に気づかれないほどの大きな成果です。
自動校正後
宇宙飛行士は月に着陸し、その表面にその最初の一歩を踏み出した。最初に月に到達したわけではなかったが、これは世界の他の人々に気づかれないほどの大きな成果だ。
使用例3
The Druids played a crucial role in Celtic life. Although there is no concrete absolute certainty about their roles and duties in society, there are several sources that point to similar features of this group.
自動翻訳後
ドルイド人はケルト人の生活に重要な役割を果たしました。社会における彼らの役割と義務について具体的な絶対的な確実性はありませんが、このグループの同様の特徴を示すいくつかの情報源があります。
自動校正後
ドルイド人はケルト人の生活に重要な役割を果たした。社会におけるその役割と義務について具体的な絶対的な確実性はないが、このグループの同様の特徴を示すいくつかの情報源がある。
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pythonをインストールする
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janomeをインストールする
$ pip install janome
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MeCab用IPA辞書をダウンロードし、中にある
Verb.csv
をParaConv.py
と同じフォルダに配置する
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ParaTranzからローカライズファイルをダウンロードする
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ParaConv.py
に対象作品と変換オプション、各種フォルダのパスを渡す$ ParaConv.py --eu4 --keitai utf8/localisation out log
ParaConv.py [--options] input output log
input
:変換元のローカライズファイルがあるフォルダoutput
:変換後のローカライズファイルが入るフォルダlog
:変換結果の差分ファイルが入るフォルダ
--eu4
:Europa Universalis IV--ck2
:Crusader Kings II--hoi4
:Hearts of Iron IV--stellaris
:Stellaris
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--keitai
:テキストを敬体(です・ます調)に統一する -
--joutai
:テキストを常体(だ・である調)に統一する -
--da
:テキストを常体に、文末を「だ」に統一する -
--dearu
:テキストを常体に、文末を「である」に統一する -
--nopronoun
:テキストから不要な代名詞を取り除く完全なオプション一覧は
ParaConv.py -h
で見ることができます
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ParaConvKey.py
またはParaConvEvent.py
を使用して変換したいキーのリストを作成する$ ParaConvKey.py --eu4 --include _desc --file sample.yml keylist.txt
(特定の文字列を含むキーを抽出)$ ParaConvEvent.py --eu4 events keylist.txt
(イベントの本文に相当するキーを抽出) -
作成したリストを
--key
オプションでParaConv.py
に渡す$ ParaConv.py --eu4 --dearu --key keylist.txt utf8/localisation out log
ParaConvKey.py
とParaConvEvent.py
のオプション一覧は-h
オプションで見ることができます
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ParaConv.py
に--difference
オプションを指定する$ ParaConv.py --eu4 --nopronoun --difference utf8/localisation out log
CK2以外では、出力ファイルを
localisation/replace
フォルダに入れれば、修正部分だけを置換できます
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ParaConvTrans.py
に翻訳エンジンのURL(文章の前の部分)とオプション(文章の後の部分)を渡す$ ParaConvTrans.py --eu4 --url https://... --urloption %%26source=en%%26target=ja localisation out
翻訳エンジンは末尾の参考資料などを基に各自ご用意ください(簡単に自作できます)
Windowsの場合は、URLの中の
&
を%%26
に置き換えてください
- 敬語には対応していません
- セリフと地の文で文体を使い分ける
- mocobeta『janome - Japanese morphological analysis engine written in pure Python』
- tanabee『3 分で作る無料の翻訳 API with Google Apps Script』
- 林由紀子、松原茂樹『自然な読み上げ音声出力のための書き言葉から話し言葉へのテキスト変換』言語処理学会第14回年次大会発表論文集, pp.790-793, 2008.
- 一般社団法人 日本翻訳連盟『JTF日本語標準スタイルガイド(翻訳用)』
使い方のサポート、不具合報告などは、EU4/CK2日本語化プロジェクトのDiscordで受け付けております。
参加・退出は自由ですのでお気軽にどうぞ。ブラウザでもアクセスできます。